猫背は遺伝するのか?
あなたも、「私の猫背は遺伝だから・・・」と思っていませんか?
「父も、祖父も猫背だったから・・・」
「母も、祖母も猫背だったから・・・」
そんなふうにおっしゃる方がいらっしゃいます。
そして、その人も猫背。
「私の猫背は、遺伝だから」
施術を受けに来られるお客様のなかに、案外、そんなふうに考えている方が多いのです。
「私の猫背は遺伝だから、治らない」と思っていらっしゃるのです。
はたして、本当に猫背は遺伝するのでしょうか?
生まれた時から猫背の赤ちゃんはいません。
確かに、背中が丸まっているのですが、猫背ではないのです。
そのうち、寝返りがうてるようになって、ハイハイをして、つかまり立ちをして、立って歩くという成長を遂げていきますが、その時期の赤ちゃんに「この子、猫背よねー」なんて声をかける人はあまりいないことでしょう。
つまり、生まれてしばらくの時期に猫背ということはないのです。
実は猫背は○○病みたいなもの
白金台「ピタゴラスの手」では、猫背は生活習慣病のようなものだと考えています。
生まれつき糖尿病やその他の生活習慣病と言われているものになっている人はいません。
生活習慣病は、あくまでもその人の生活習慣の積み重ねが身体に反映されているものなのです。
でも、さきほど「父も猫背、祖父も猫背、自分も猫背、だから猫背は遺伝」だと思っている人が多いと書きました。
なんだかツジツマがあいません。
これはどういうことなのでしょうか。
生活習慣というのは親子で似るものです。
祖父・祖母の代の食生活や生活のスタイル、ものの考え方は、その下の息子さん、娘さんの代に引き継がれます。
それが父、母の世代です。
そして、さらに父母の代の食生活などなどが、その下の息子さん、娘さんの代に引き継がれていきます。
このようにして、その家庭の文化というのは出来上がっていくのです。
「親子で似る」というのは、遺伝的な要素と共に、食べているものや生活習慣が似ているからだとも言われています。
子供が親元を離れても、長く身体に染み込んだ食べ物の好み嗜好や生活の習慣はそう簡単に変わってはいきません。
確かに、明治、大正から昭和へ、昭和から平成へと時代が変遷して、食べ物や生活のスタイルは大きく変わりました。
ですから、祖父の代と孫の代がまったく同じ生活文化ということはないでしょう。
それでも、好みや生活の習慣の一部は受け継がれていきます。
その生活習慣の一部のなかに、体の使い方があります。
好きだから猫背になる、というメカニズム
「おやじの背中を見て育つ」といった表現を聞かれたことはないでしょうか。
父親に何かを具体的に教わって育ったことはなかったとしても、こどもは親を手本として、親のやっていることを無意識に真似していることがあるのです。
こどもには、判断する価値基準がありません。
そして、小さいときのこどもは親が大好きです。
親はお手本であり、すべて真似をしたくなるすごい人なのです。
その親が猫背だったとしたら・・・・?
やはり、その姿勢を自然と真似るのではないでしょうか。
そしてそれは、さらに下の世代の子供たちにも受け継がれます。
ご本人は気づいているかどうかはわかりませんが、遺伝する猫背の根っこには、お父さんが好きだから、お母さんが好きだからがある。
これが、「祖父も猫背、父も猫背、わたしも猫背」の正体ではないかと考えています。
「そんなことはないよ」という方もいらっしゃることでしょう。
でも、こうしたことが原因ならば、猫背は治る可能性があるのです。
なぜならば、小さいころからの習慣の積み重ねで出来上がったのもだから。
むしろ、「遺伝かも」という考え方は捨てて、素直に自分の身体と向き合ってみられるとよいのではないでしょうか。
身体はいくつになってからでも変化します。
確かに、長く積み上げてきた習慣やクセを変えていくのには時間がかかります。
でも、なにより「変えていこう。変わろう」と思う身体の持ち主、つまりあなたの気持ちが大事なのです。
猫背を改善したいとお考えの方は、白金台「ピタゴラスの手」へご連絡ください。
一緒に、姿勢をよくしてまいりましょう。
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