【身体をゆるめる とは どういうことなのか】
「身体をゆるめる」ってどういうこと?
「身体がゆるんでいる」「リラックスできないのは、身体がゆるんでいないから」など、「身体がゆるむ」ということをよく聞くようになりました。健康雑誌やテレビ番組などでも取り上げられているのを見かけます。
このブログでも、いつも身体について書いているなかで、「ゆるめる」という言葉をよく使っています。
なんとなくイメージはできるけれども、「ゆるめる」ってなんだろうと改めて考えてみました。
白金台「ピタゴラスの手」では「ゆるめる」という言葉を「筋繊維を本来の長さに戻す」と定義づけています。
ストレッチをするのはなんのため? のところでも書いたのですが、「本来の長さに戻す」といっても、どういうことだろうか?など疑問もわいてくることでしょう。
「身体がゆるむ」を、教室の机やイスでイメージしてみる
小学校や中学校の教室をイメージしてみてください。
教室の前には黒板があって、後ろには棚や掲示板があって、出入り口は廊下側の前と後ろの2か所にある・・・という具合です。
そして、机とイスが横に5から6列、前から後ろまで5から7セット並んでいたことでしょう。
小学校や中学校の教室は、その年代の子供たちの身体に合わせて寸法が決められています。
さらに、机の寸法も身体に合わせて寸法を決めています。
ですから、教室のなかに机を配置すると、机同士の間隔は生徒が座っても窮屈ではなく、立ち座りに支障ない間隔で配置されます。
これが教室のなかの机やイスの正しい位置関係になります。
身体にとっての「本来の長さ」をイメージさせる、ゆるんでいる状態です。
「身体がゆるんでいない」とは
ところが、教室の掃除をした後など机やイスを移動させた後には、机の前後の感覚がつまり過ぎていたということはなかったでしょうか。
こうなると、座席につくのも窮屈ですし、圧迫感もあります。
制限された感覚も出てくることでしょう。
一部の座席同士の関係であっても、教室全体にも違和感が広がることがあります。
これが「ゆるんでいない状態」のイメージです。
実は身体にもこのように詰まっている場所があるのです。
もうすこしゆとりがあってもよいはずなのに、それだけの長さが出ていない状態です。
例えば、猫背になっていると、背中が丸まっている状態になっています。
その分、身体の前側、つまり胸の方は圧迫されたような状態になっています。
まさに、座席の前後が詰まってしまっているような状態です。
これをゆるめると、つまり本来の長さに戻すことで胸が開き、姿勢が正しくなります。
さらには呼吸も楽になりますので、身体全体にゆとりが戻ってきます。
教室の場合でも、詰まった座席を本来の位置関係に戻すことで、個々の座席同士の圧迫感も解消されますが、教室全体にもゆとりが出てきます。
白金台「ピタゴラスの手」での「ゆるめるとは本来の長さに戻すこと」というのは、このような感覚のことを言っているのです。
身体がゆるむことでできること
先ほど猫背のたとえを出しました。
身体の使い方のクセによっては、このように詰まった部分というのが出てきます。
つまり、筋肉を本来の長さで使えていない部分です。
こうした詰まっている部分が、身体の動きや呼吸に制限をかけていくことになります。
これらを本来の長さに戻すことで、身体を自由に動かすことができ、深い呼吸をすることができるようになります。
例えば、ダンスやバレエをされている方であれば、心で表現したいと感じていることと、身体が表現したいことが、一致してきたり、競技によっては、力によらず、身体の動きがよくなることでパフォーマンスがあがる、ということができるようになってきます。
スポーツやダンスなどをされていて、身体の動きに限界を感じていらっしゃる場合に、もしかしたら、身体をゆるめることで動きが変化するということがあるかもしれません。
今回は、「ゆるめる」とはどういうことなのか?いうことについて書いてきました。
それは、「筋繊維を本来の長さに戻す」ということでした。
本来の長さがあるからこそ、正しい姿勢をつくることができ、身体の動きがよくなるのです。
スポーツなどをされていない方にも、「ゆるめる」ことは日常生活のなかの気持ちのゆとりを生み出したり、腰痛・肩こりなどの身体のトラブルの予防にもつながります。
ぜひ、白金台「ピタゴラスの手」で、身体をゆるめることを体験してみてください。
お問い合わせ、お待ちしております。
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