ルーティンをつくることと、壊すこと
ルーティンを活用して成果を上げている人たち
イチロー選手や五郎丸選手の活躍で、アスリートのルーティンが注目を集めました。
ルーティンとは、集中力を高め、平静心で「いざ」という時に臨むために、いつも決まった動作を行うことをさします。
バッターボックスに入るイチロー選手のルーティンの動作は有名です。
その真似をすれば、言わなくても誰の真似をしているのか分かるくらいです。
イチロー選手や五郎丸選手の活躍を知って、ご自身のルーティンを考え出された人もいらっしゃるかもしれません。
今日は、この「ルーティン」について考えてみます。
「ここぞ」というときに集中力を高め、成果を上げやすくする効果がある、ということで注目を集めたルーティンですが、実は、ルーティンを壊すことで同じ効果を上げているアスリートもいらっしゃいます。
ハンマー投げで活躍された室伏浩治氏は、同じ動作を繰り返しても、一度として同じ状態で競技に臨むことはできないという考えのもと、あえてトレーニングのときから、身体のルーティンを壊していくトレーニングを取り入れられていました。
アスリートは成果を上げるために、ルーティンをつくっていくという考え方の人と、壊していくという考え方の人がいらっしゃるのです。
普通の人がルーティンを上手に活用するには?
では、一般人がルーティンを上手に活用するには、どのような考え方をすればよいのでしょうか。
白金台「ピタゴラスの手」では、まず、ご自身の身体の習慣の見直しから始めることをおすすめしています。
無意識につくっている身体のクセや習慣があることで、身体の力を発揮することを妨げていることがあるのです。
身体のクセがある状態でルーティンをつくるのは、ゴロゴロの岩や古い建物が残っている状態の土地に建物を建てるようなものです。
やはり、ある程度更地にしてから地盤改良や基礎工事を始めたほうが、建物は短期間でスムーズに建てることができます。
ルーティンをつくるにしても、身体もクセや習慣を見直して、残すもの、捨てるものを分けて整理をしてみるところから始めたほうがうまくいくのです。
クセや習慣の見直しとして、正しい姿勢を身に付けると同時に、さらには、いまあるルーティンを壊すことをおすすめしています。
例えば、いつも歩き始めるときには右足から出してしまう人には左足から出す、というようなことをすすめているのです。
どうしても利き腕、利き足がありますから、道具などの関係で、片方でしかできないこともありますが、関係がない場合にはあえて逆を使っていただくように意識をしていただくのです。
このように、白金台「ピタゴラスの手」では、ルーティンは壊すほうを重視して考えています。
というのも、イチロー選手や五郎丸選手のような一流のアスリートは、ご自身の身体に対しての感覚が一般の人よりも優れています。
より正確に身体を動かすことができるように、トレーニングを積まれているのです。
身体を動かす精度が一般人とは全く違うと考えてよいのではないでしょうか。
まずは、今あるルーティンを崩し、正確に思ったように動かせる身体を作ってから、ルーティンをつくるという考え方を取り入れたほうが、長い目で見て身体にとってはよいと考えているのです。
集中力を増したり、成果を上げるという観点からいけば、正確に身体を動かすという要素は少ないようにも思えますが、正確に身体を動かすことができるということ自体が財産ではないでしょうか。
そこで、
信号を渡るとき、階段を上がるときに、どちらの足からスタートしているか。
立つときに、どちらの足に重心がかかっているか。
鞄を持つときに、どちらの手に持っているのか。肩に掛けているのか。
こういったことをご自身でもチェックするところから始めてください。
なかなかご自身では確認しにくいという方には、施術を受けられることをおすすめしております。
客観的な目で確認をして修正を入れていくことができますし、施術をとおして、身体にダイレクトに働きかけることも可能なので、ご自身でされるよりも速く成果が出やすいからです。
気になる方は、一度、お問い合わせください。
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