【寿命について考えてみる】

 

健康について、忘れがちな視点とは?

健康や、身体の痛みをとる、といったことを考えていると、忘れがちな視点があります。

それが「人には必ず寿命がある」ということです。

あなたはご自身の寿命について考えられたことがあるでしょうか。

だれもが避けては通れないことですが、考えることがなかったり、避けて通っていたりしていないでしょうか。

体の具合がよくないときに、寿命のことを考えてみましょうと言われると、治らない、悪くなるということを言っているように聞こえるかもしれません。

しかし、実は、そうではありません。

よくなっても、悪くなっても、現状維持だとしても、「この身体であと何年暮らしていけるだろうか?」と自問自答することは、あなたにとっての「生きる意味」や「ご自身の役割」を考えることにもつながるのです。

 

身体を考えるための問い

いま、60代だとしたならば、あと何年、健康な状態で生活ができるだろうか?

いま70代だとしたならば?

 

「長く見積もっても30年くらい」など、逆算すれば自ずと答えはでてきます。

「その間、何をするのか」ということを問うことも必要ではないかと思うのです。

 

いつも健康で、病気になっても治るというのは理想的です。

そのために病院もあり、身体に関わる仕事は存在します。

しかし、人には役割があります。

長生きをしないこと、ある一定の年齢で亡くなることで、残された人に勇気を与えたり、学ぶべきことを残すという人もいらっしゃいます。

 

長く生きるのがよいことだ、というのはその通りです。

そのなかで何をするのかということを考えることも必要ではないでしょうか。

逆説的なのですが、病気や身体に不具合があっても、残りの人生を考えられ、ご自身にとっても生きる意味や役割のようなものを見出された方は、そこから回復されたり、体調がよくなられたりということがあります。

ついつい、不調があると、身体がよくなる、治るという方向で考えがちですが、こうしたこともあるのです。

 

寿命を考えつつ、身体と向き合う

とはいえ、20代や30代で考えていたのかというと、そういうわけではありません。

そしてまた、20代・30代の若い人たちに、考えておきなさいとも言えません。

20代、30代の時には人生は永遠のようであり、人はいつか寿命がくるということを実感する機会もないまま過ごしている人も多いことでしょう。

ですが、若い人たちにも、もし可能ならば人には寿命があって、身体を持っての人生が永遠に続くわけではないのだということを知っておいてほしいと考えています。

そのことが身体と向き合う気持ちを変えていきますし、病気になった時にも「よくなる」だけではない選択を考えることにつながることでしょう。

 

仕事柄、体の状態をよくする方向について考えるのが日常ですが、たまには、こうした視点を持ちつつ、身体と向き合ってみてはいかがでしょうか。

 

 

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