施術において必要なセンスとは

施術をする人に必要なセンスとは何か

今回は、なんらかの施術を仕事にしたい人に向けての、「施術において必要なセンス」についてのお話です。
「センスがある」「センスがない」という言い方をしますが、施術にも「センスのあり・なし」があります。
センスとは教えなくとも、できてしまう素質のことを言いますが、センスが施術の良し悪しに関係している部分もあるからです。
その必要としているセンスとは、いったいどのようなものなのでしょうか。
それは、施術をするときの、お客様への身体への触れ方、触り方のようなものだと、白金台「ピタゴラスの手」では考えています。
教えなくてもお客様に対して思いやりのある触れ方をすることができる、このような人はセンスがあるといってもよいのではないでしょうか。
施術は人の身体と向き合うものです。
施術を受けに来られた方の身体とどのように向き合うのか、というのが施術をするうえで大切になるのです。
お客様の身体を「単なる物のよう」に考えているのか、「個性の表現されていない同じもの」だと考えているのか、「未来に向かってよくなる可能性を持っているもの」だと考えているのか、とらえ方は様々でしょう。
そうした考え方が、身体への触れ方にも表れます。
「これがセンスのある触れ方」「身体とはこういうもの」という固定された正解はないかもしれません。
施術をする人や受ける人によって変化もしていくものですし、施術者にとっても施術の経験数が増えるほど、深い感覚や答えを蓄積していくことができるところだからです。
お客様に対して思いやりのある触れ方をすることができ、その上に、技術や知識を積み重ねていくことで、より施術の技量も上がっていくことでしょう。

今までに出会った、すごい先生方の共通点

ここまでは施術におけるセンスについて触れてきました。
センスを考えるうえでのヒントとして、いままで接したことがある施術におけるすごい先生方の共通点についても考えてみました。
それは、どの方も、握手をすると手がしっとりとしていたこと。
施術をしているなかで、そのようになられたのか、もともとそのような体質なのかはわかりませんが、そのような共通点がありました。
人の肌にふれることの多い施術をする場合、できれば乾燥してないしっとりとした温かい肌の方が、施術を受ける側に安心感を与え、すべりよく施術をしやすいともいうことも考えられます。
また、手のひらがしっとりしているということは、身体が冷えていないということでもあり、施術者の身体の巡りもよいということの表れとも言えそうです。
掌がしっとりとしているから施術も上手になれるというものではないでしょうが、よい施術をする人に共通する特徴のひとつとして知っておくとよいかもしれません。

センスがないと思ったとしても

センスがあるに越したことはありませんが、施術をすることを仕事にしたいと考えている人が、常にこのセンスを持っているとは限りません。
センスを持っていても、チャンスに恵まれずにいた人も見てきたことがあります。
センスはあった方がよいのですが、技術の研鑽でカバーしていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。
もしあなたが、人の身体に施術という方法で関わろうと決めたのに、センスがないかもしれないということを感じておられるならば、「センスというのは、確かにある。センスのあるなしが、仕事に影響することもある。でも、それは技術や努力でカバーすることも可能だ」と考えてみてはいかがでしょうか。
今回は、施術に必要なセンスについて話をしてきました。
施術を仕事にしたい方のヒントになれば、幸いです。

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