身体の力を生かし切る考え方とは

たとえ、五体満足でなくても

身体のことを気を付けていても、突然の病気やケガなどトラブルにより、思わぬ事態に置かれることがあります。
腰痛や膝痛、捻挫、骨折などから、場合によっては大きな病気や事故による身体の一部の欠損など、予想外の出来事に遭遇することもあるかもしれません。
こうした事態に陥った時に、ネガティブな気持ちになってふさぎ込み続ける人もいらっしゃれば、比較的短期間に気持ちを切り替えられ、元気に動き回る方もいらっしゃいます。
この違いはどこから生まれてくるのでしょうか。

ひとつ挙げるならば「やりたいことが明確である」といえます。
いままで好きでやってきたことを続けたい、という気持ちがとても強いのです。
スポーツや自動車の運転、書道や絵画など楽しんでこられたこと、好きなことを、身体のことを理由にやめることができないようにも見えます。
周りの人には、「そこまで無理をすることはないのでは?」と見えることも、ご本人にとっては「それでもやっていきたい」と考えていらっしゃることが多いのです。

こうした事態になった時のその方の一番の応援者は、実は、その方の身体です。
病気や事故で身体が動きにくくなったり、動かなくなったり、欠けたとしても、身体はあなたのために動こうとしてくれます。
こうした事故や病気の場合、身体を完全に元に戻すことができないこともあります。
その機能を道具などで補うこともあります。
さらには、身体の方でも、補うような動きができるようになるなど、変化が起こることさえあります。

例えば、身体の四肢に不自由があって、通常は泳げないだろうと思われるような状態でも、「泳げるようになりたい」とご本人が強く願い、トレーニングを積まれることで、泳ぐことは可能になるのです。
実際に四肢がない状態でも泳ぎを楽しまれているスイマーもいらっしゃいます。
よくそこまでできるものだと、感嘆するような身体の動きを見ていると、人の身体の可能性をより強く感じずにはいられません。

身体は、あなたの考え方に従うから

身体は持ち主に従順です。
身体の持ち主の考えが明確で「こうしたい」と思えば、できるようになるための手段を探し始めるのです。
不思議ですが、どちらにアンテナを張るのかを決めてあげるだけで、身体も反応を始めることがあるのです。
たとえ専門家の方が「そんなことは通常できないことだ」と言われたとしても、ご本人や周りの人の支える気持ちが「できる」方に向いていれば、身体も変化を始めることがあります。

このような話は、現在、特に問題なく身体をお使いの方には関係がない話に感じるかもしれません。
残りの人生に起こることは、現時点では「もしかしたら・・・」ということです。
自分自身の身に起こるかもしれないし、起こらないかもしれないことですから、起こってから考えるということもあるでしょう。
また、事故や病気で身体が動きにくくなったときのことを想像すると、そんなにポジティブに考えて何かにトライすることは難しいと感じる人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、どのような状態になっても生きている限り、身体を切り離して人生を考えることはできません。
それならば、今から、身体との付き合い方、人生を楽しむということを結び付けて考えてみてはいかがでしょうか。
日ごろから心から楽しめること、夢中になれることを大切にすることが、結果的に身体とのお付き合いの仕方を変えていきます。

例えば、腰痛や膝痛で身体が動かないことを嘆いている人は、気持ちが痛みや動かないことに行きがちですが、できること、したいことについて思いめぐらし、行動することで、考え方も行動範囲も変わっていくことがあります。
やりたいことをしているときには、気持ちも、「ない」ことや「不足していること」ではなく、「どうやったらできるようになるだろうか」という方に動いていきます。

充実した時間を持とうとすることが、結果的に、身体をよく使うことにつながるのです。
身体についての考え方は、このブログ内にも書いています。
ぜひ、気になる記事を合わせて読んで、身体について、ご自身の健康について考えてみてはいかがでしょうか。

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