【ストレッチをするのは、なんのため?】
スポーツの前後にはストレッチを勧められます。
準備運動や身体のメンテナンスとしても必須と思われているストレッチ。
「身体が固くなったらストレッチをしよう」と考えられる方も多いのではないでしょうか。
ところで、ストレッチって、なんのためにするのでしょうか?
改めて問われると、「よくわからないけれど、身体にとっていいからじゃないの?」なんて答えが返ってきそうです。
ストレッチをして延ばす部分には身体の姿勢を作っている筋肉があります。
例えばふくらはぎの場合ですと、ヒラメ筋、太ももではハムストリングスなどです。
その部分の筋繊維をストレッチさせています。
ストレッチの目的はこの筋繊維を「本来の長さに戻すこと」にあります。
「筋繊維を本来の長さに戻すこと」と聞いて、すぐに納得して実行する、なんてことができる人はほんの少しだけ。
そもそも、本来の長さがわからないというのが普通のことではないでしょうか。
わからないことには、本来の長さに戻すということもできません。
さらには、痛いのを我慢して無理やり筋繊維を伸ばしすぎると、逆に縮んでしまうという事も考えられます。
そうなると、ストレッチをしているつもりでも、実際に筋繊維を伸ばしているのかどうか、怪しくなってしまいます。
身体によいと思ってやっていたストレッチが、身体にとっては特にいいわけでもないということに。
では、どうすればいいのでしょうか。
まずはお風呂にゆっくりと入られるのをおすすめいたします。
最近では入浴せずに、シャワーですませる人が多いと聞きます。
冬は当然のことながら、夏でもクーラーのついた部屋に長くいますと身体も一緒に冷やされています。
シャワーだとなかなか身体の芯まで温まりにくいですから、湯船にしっかりとつかられて、まずは身体を十分に温めてみましょう。
身体を温めることで、筋繊維が柔軟になっていくのです。
十分にぬくもったならば、湯船につかったままで前に足を投げ出すように座り、ゆっくりと足首を前後に動かしたり、上体を前に倒したりしながら足の後ろ側が伸びていくのを感じてみましょう。
ゆったりとした動きで、何度か繰り返してみます。
実はこれでも十分なストレッチ効果があるのです。
まずはよく身体を温めること。
そして次に少しの負荷をかける動きをすること。
あとはよく歩くだけでも十分に身体のメンテナンスはできます。
よく動くからだを手に入れるためにストレッチを考えていらっしゃるとしたならば、こうした簡単な方法でも十分です。
ぜひ、お試しください。